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特性
海南郡は朝鮮半島の西南の角に位置する全南最大の郡で、東北側だけが康津、靈巖に繋がる陸地で、三面は全て海という半島である。
古くからこの地は、榮山江流域の文化要素が波及され形成された背景で、あるいは半島の中心勢力が伝播される要所として、更に広くは西南部を経由する海路が中国-朝鮮半島-日本を結ぶ文化移動路だったという点で、多様な文化的な性格が注目されてきた。
特に花源半島を中心にリアス式の長い海岸線が続いており、西南海岸の澄んだ清い海を利用した塩田や海苔の養殖場など各種水産養殖業で多くの所得を上げ、同時に花源半島と靈巖郡を結ぶ栄山江総合開発事業として農耕地の拡張の余地が多いところである。
全南の西南端に突出している海南は、西北側に伸びた花源半島、山二半島と、南側に伸びた海南半島と内陸部から成り立っており、東側に康津湾、東北側に靈巖郡と康津郡、東南側に莞島郡と接していて、西北側は珍島郡と木浦市に接している。
緯度は34度18分から34度45分、経度は126度15分までであり、海岸線は全長302kmである。そのうち、島嶼の海岸線は38.1kmであり、島嶼の数は65個（有人島7、無人島58）で、多島海を形成しており、水産業などに重要な影響を及ぼしている。
海南の東端は北一面の内洞里（東経126°44'、北緯34°27'）であり、西端は花源面の花峰里（東経126°18'、北緯34° 45')、南端は松旨面の葛頭里（東経126°32'、北緯34°18')、北端は花源面の每月里（東経126°15'、北緯
34°42')である。
海南は国土の最南端のタンクッ（地の果て）に位置しており、気候条件が温暖である。年平均気温は摂氏13～14度、最も寒い月である1月の平均気温は摂氏0度以上で、冬季が温暖であり、積雪日数が多くないという気候特性がある。年平均相対湿度は75%、年平均蒸発量1,200mm、年平均降雨量1,300mm前後であるが、6～9月の降雨が総降水量の63%を占める。夏は南東季節風の影響で高温多湿で、冬は北西季節風の影響で寒冷乾燥した大陸性気候を見せるが、海岸線一帯は海洋性影響で内陸に比べて温暖な気候である。三面が全て海で海岸線を持っているため、暖流と海洋性気候の影響で比較的高温湿潤な気候特性を現わし、1998年の年間降雨量が1685mmの多雨地域で農作物栽培と生育に良い条件を備えている。
海南は小白山脈の支脈が海南半島の端まで続き緩慢な丘陵地帯を形成しているが、東北部地域には頭輪山、黒石山などがあって山岳地帯を成しており、海南郡の中部および西南部は平野地帯で干拓地、養殖場、塩田などが連なる。
海南は全南の全体面積のうち7.3％である859.79㎢を占め、道全体の郡の中では最も面積が広い。各邑面別面積を見れば、県山面が90.30㎢、黄山面が81.44㎢、花源面80.83㎢、松旨面80.52㎢の順であり、最も狭い面は北一面の37.01㎢である。
総面積中、林野は467.94㎢(54.5%)で、田は169.70㎢(19.8%)、畑は122.28㎢(14.2%)であり、その他が99.78㎢(11.5%)である。
海南邑は、後に金剛山、左に徳陰山、右に南角山などに囲まれた風水地理で見る玉女彈琴形（玉のように美しい女性が琴を弾いているような型）で、西側が海倉湾に面しており西海と連結される。
地質は艾石といって建築と土木用材料として使われる花崗岩と変成花崗岩が多い。その他にも火山灰などが固まった加工しやすくて土木材料などに使われる凝灰岩と玢岩など複雑な地質構造を成している。これらの岩石の風化作用と海の堆積作用により造成された平野として、玉泉平野がある。
